公告とは?

「公告」とは、ある事項を文章で広く知らせることを言います。株式会社にとっての公告は、以下のような事項を、利害関係者などに広く知らせることと言うことになります。特に、最後の「計算書類の公告(決算公告)」は、株式会社の場合、毎年事業年度ごとに公告する必要がありますので、頻度の多い公告となります。

  • 合併に関する公告
  • 会社分割に関する公告
  • 組織変更に関する公告
  • 資本金及び準備金の減少に関する公告
  • 解散公告
  • 基準日に関する公告
  • 定款変更等通知公告
  • 組織再編等通知公告
  • 株券等提出公告
  • 計算書類の公告(決算公告)

公告の種類

会社が公告する方法(種類)については、以下の3つの方法が会社法で定められています。

  1. 官報に掲載する方法
  2. 時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙に掲載する方法
  3. 電子公告

官報とは?

「官報」とは、分かりやすく言えば、政府が発行している新聞のようなものです。官報には、法律や省令の公布,政府関係人事の発令,各省庁の処分・公示事項などが掲載されますが、先に挙げた株式会社の公告事項なども掲載されています。行政機関の休日以外は毎日発行されています。

時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙とは?

「時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙」とは、一般人を対象とした日刊の新聞を意味していると考えられ、日本経済新聞・朝日新聞・讀賣新聞・毎日新聞・産経新聞などの全国紙や中日新聞・北海道新聞・西日本新聞・東京新聞などのブロック紙や河北新報、中国新聞、静岡新聞、新潟日報、京都新聞、神戸新聞などの県紙が該当することになります。
「時事に関する事項を掲載する」となっていますので、スポーツ新聞や特定の産業分野の業界紙など、読者として一般人を対象としていない新聞は該当しません。 また、「日刊新聞紙」ですので、週刊新聞紙や旬刊新聞紙も該当しません。
英語で表記された英字新聞は、「時事に関する事項を掲載する日刊新聞紙」に該当するとしても、要件を充たす他の日刊新聞紙と併用する場合に認められ、英字新聞単独では、認められません。

電子公告とは?

「電子公告」とは、インターネット上のホームページに掲載する方法によって公告を行うことをいいます。これにより、利害関係人はインターネットを利用して公告の内容が掲載されているホームページにアクセスすることによって、その内容を知ることができます。例えば、自社のホームページがあれば、そのホームページに公告のページを作成して、そこに公告事項を掲載することができます。また、電子公告サイトを運営している業者もありますので、それらのサイトを利用することもできます。ただ、電子公告を利用する場合は、公告を掲載するページのアドレスを必ず登記しなければなりません。また、基本的に決算公告以外の公告については、電子公告調査機関に調査を委託し調査を受けなければなりませんし、公告した内容を5年間掲載しなければならないなどの制約もあります。

公告方法の選択の基準

公告の方法が上記の3つの方法があることが分かったとして、どの公告方法を選択するのかを決定しなければなりません。

まず、日刊新聞紙は、設立したばかりの会社が選択することはほとんどありません。なぜなら、日刊新聞紙への掲載費用が高額だからです。なので、設立したばかりの会社が選択すべき公告方法は、ほぼ「官報」か「電子公告」のどちらかということになります。

自社のホームページがあるなら、公告を掲載するページを作成するだけなので、ページ作成を業者に頼まない限り費用が掛かることがありません。なので、公告の掲載自体は電子公告が一番費用が掛からないことになります。しかし、電子公告を利用した場合は電子公告調査機関に調査を依頼しなければならないので、その調査費用が別途掛かることになります(但し、決算公告に関しては、電子公告調査機関の調査は必要ありません)。

電子公告の調査費用のことを考えると、公告方法を「官報」にするのが一番費用が掛からないようです。さらに、『公告方法を「官報」にして、もっとも頻度の多い決算公告のみ「電子公告」にする』という方法を選択することも可能です。自社のホームページがあるのでしたらこの方法が一番費用が掛からないのですが、この方法は一つだけ難点があります。

それは、官報に掲載する場合は決算内容の要旨だけを公告すればよいのですが、電子公告の場合は決算内容の全文を掲載しなければなりません。つまり、自社の台所事情が公衆に丸裸になるということです。

このことを嫌ってか、費用が一番掛からない方法であるにも関わらず、「決算公告以外の公告=官報、決算公告=電子公告」という方法を選択する方は、それほど多くはありません。今でも、公告方法は「官報」のみを選択される方が一番多いようです。


今まで、「発起人」「資本金額」「設立方法」「商号」「事業目的」「機関構成」「本店所在地」「株式」「事業年度」「公告」という項目を説明してきましたが、これらの項目は、株式会社の設立手続きをするための基本事項となる項目であります。これらの項目を元に、株式会社の設立手続きに必要な「定款」や「登記申請書」を作成していくことになるのです。

なので、次は、設立手続きがやり易いように、これらの基本事項をまとめる作業をすることにしましょう!

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