本店所在地とは?

人に住民票上に記載する住所地があるように、会社という法人にも登記事項証明書上に記載すべき所在地が必要になります。それが「本店所在地」というものです。では、そもそもこの法律用語で言うところの「本店」とは何を表しているのでしょうか?

「本店=本社(例えば、東京本社など)」のことであると思っている方もいるかもしれませんが、そうではありません。法律用語で言うところの会社の「本店」とは、登記上の会社の本拠のことであり、その所在地は必ず一つでなければなりません。

しかし、ビジネス 用語である「本社」というのは、必ずしも一箇所とは限らないのです。少し大きな会社にでもなれば、東京本社と大阪本社というように2箇所以上の本社がある会社はめずらしくはありません。

それに、「本店」となっているところを必ず「本社」と呼んでいるかというと、そうとは限りません。「営業の本拠地である本社」ではないところに「登記上での会社の本拠となる本店」を置くことだってあるのです。例えば、「営業の本拠地である本社」は東京都中央区にあったとしても、「登記上での会社の本拠となる本店」は、実際に営業の拠点となっていない自宅である東京都八王子市であっても構わないということです。

所在地と所在場所の違い

会社の定款には必ず「本店所在地」を記載しなければなりません。この定款の本店所在地の記載のことでよく説明されていることが、「登記申請書には本店の“所在場所”まで記載しなければならないが、定款には“所在地”までの記載にしておきましょう。」というもの。さてさて、この“所在地”と“所在場所”という表現にはどのような違いがあるのでしょうか?

「所在場所」というのは、具体的な場所を示す地番までの表記のことになります。例えば、「東京都中央区○○町○丁目○番○号」のように番地まで表記されているのが「所在場所」です。

一方、「所在地」というのは、最小行政区画である市区町村までの表記のことです。先ほどの例でいえば、「東京都中央区」までが所在地ということになります。

では、「定款には“所在地”までの記載にしておきましょう。」と説明されていることがなぜ多いかというと、同じ行政区画である市区町村内の本店移転なら、定款変更の必要がないからです。定款変更の必要がなければ株主総会の決議を経る必要もなくなり、本店移転の変更手続きが迅速に行うことができるというメリットあるわけです。


それでは、次は「本店所在地を決める際の注意点」を説明することに致しましょう。

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